介護の充実した時代

どうも。コータローです。

お盆だったので実家に帰っていました。

家族がいないので完全に一人で行動、気楽なものです。

本を持ってふらりと地下鉄。

結婚していた時は騒ぐ子どもを車に乗せて、

暑っつい中長距離運転して両方の実家をめぐり、忙しかったなあ。

本当はそこからリタイヤするには早すぎるんだけどね。

 

母と一緒に、施設にいるばあちゃんに会ってきました。

ばあちゃんは完全にぼけてしまっていて数分前のこともあまり覚えていられないのですが

幸い僕のことは覚えてくれていてニコニコして迎えてくれました。

部屋にはクーラーが入っていて、たまに寿司も食べたりしてそれなりに楽しく暮らしているようです。

 

帰りがけに母と施設の運転手さんが話をしていました。

「昔は姥捨て山があってね、当時はそうするよりほかなかったんだろうけどね」

「今はすごく良くしてもらって、いい時代だわ」

ばあちゃんが楽しく暮らしているのはとても良いこと。

ミクロで見たらそうなんだけど。

 

よく考えるのだけど、日本全体でどれだけの人が介護に携わっているんだろうって。

国全体で働き手が減っていて、更にその中のかなりの割合の人が介護をしている。

こんなこと言っちゃいけないが介護は働いてはいるけど生産はしていない。

(公務員時代、自分の仕事に対して同じことを感じていた)

そこに多くの手を取られているから国全体が貧しくなっていくし

若い人の給料が上がらないことにもつながっているんじゃないのかな。

その分先端の産業とか物を作って外国に売るような仕事に回していたら

みんな豊かになるんじゃないのかなと。

 

かと言って介護をやめるわけにはいかないから、姥捨て山と同じように

「当時はそうするよりほかなかったんだろうけどね」というところか。

違いはどの世代が割を食うか。

どうにも手放しで「良い時代になった」とは思えなかったのでした。

母も職員さんに感謝を伝えるための分かりやすい表現として言ったのだと思うけど。

介護が悪いとは言っていない、どこを切り取って見るかで感じ方は変わるよねということ。